【Webデザイン超入門②】基本原則「反復」「コントラスト」

webデザイン

前回の記事では、Webデザインの基本的な原則として「近接」と「整列」について解説しました。情報を整理し、視覚的な秩序を生み出すためには不可欠な要素ですよね。

「近接」と「整列」についての記事
Web design 基本原則「近接」「整列」

今回はさらにステップアップ!

デザインに一貫性を持たせ、ユーザーの視線を効果的に誘導し、洗練された印象を与えるために重要な「反復」「コントラスト」の原則について解説していきます。

これらの原則を理解してデザインに活用すれば、あなたのWebデザインはグッと魅力的に使いやすく進化することな違いなしです。

3. 反復(Repetition):一貫性をもたせユーザーを安心させる

反復の原則とは?

Webデザインにおける「反復」の原則とは、

・見出しのフォント(種類、太さ、色)
・ボタンの色や形、アイコンのデザイン
・特定の余白(マージンやパディング)の量
・区切り線の種類  など

デザイン上の特徴的な要素をサイト全体で繰り返し使用することです。サイト全体に視覚的な一貫性が生まれるので、ユーザーは無意識のうちにサイトの「ルール」を学習できます。

なぜ反復が重要?

反復の原則がデザインにおいて重要な役割を果たすのには以下の3つの理由があります。

統一感を生み出す

反復の原則を使用することでサイト全体に一貫性が生まれ、プロフェッショナルでまとまりのある印象を与えます。

ページごとにデザイン要素が異なると、ユーザーは別のサイトに来てしまったかのような混乱してしまうことがありますので一貫性を持たせることは非常に大切です。

学習しやすい

ユーザーは「この形のボタンはクリックできるアクションを意味する」「このスタイルで書かれたテキストは見出しに使われている」といったように、繰り返し現れる要素の機能や意味を無意識のうちに学習していきます。

これにより、サイトを直感的に操作できるようになるので使いやすさが向上します。

ブランドイメージの強化

特定の色、フォント、ロゴの配置といったデザイン要素を一貫して反復することで、ブランドの個性やメッセージを効果的に伝えることができ、ユーザーの記憶に残りやすくなります。これによりブランド認知が拡大します。

【反復の原則】効果的な実践方法

反復の原則を効果的に実践するために、基本スタイルを最初に決めておくことが大事です。

■使用する主要な色(ブランドカラー、アクセントカラーなど)
■フォントファミリー(見出し用、本文用)
■フォントサイズやウェイトの階層
■ボタンの形状や状態変化
■アイコンのスタイル
■標準的な余白の単位
 などを決めておくと良いでしょう。

【具体的な実践例】

  • ウェブサイト内の全ての第一階層の見出し(HTMLでいうH1タグ)は、どのページにおいても同じフォントサイズ、同じ太さ、同じ色で表示する
  • 主要な行動喚起ボタン(例えば、「詳しく見る」「購入する」「お問い合わせ」など)は、サイト全体を通して同じデザイン(色、形、テキストスタイル)にする


これにより、ユーザーはサイト内のどこにいても、次に何が起こるかを予測しやすく使いやすいサイトになります。

【✕悪い例のイメージ】

反復の原則を無視したウェブサイトは、ユーザーに混乱と不信感を与えます。

例えば、あるページでは青くて角丸のボタンが「送信」を意味していたのに、別のページでは緑色で四角いボタンが「送信」を意味している、ページごとに見出しのフォントや大きさがバラバラ、なウェブサイトではユーザーは何の情報を信頼して良いのか分からなくなります。

結果として、サイトは安っぽく、まとまりもなく、プロフェッショナルではない印象を与えてしまいます。

【◎良い例のイメージ】

反復の原則に基づいて作成されたウェブサイトは、ユーザーに安心感と信頼感を与えます。

どのページを訪れても、見出しのスタイル、本文の読みやすさ、ナビゲーションの操作方法、ボタンの見た目と機能などの統一感があるので、ユーザーはストレスなく情報を探したり、目的の操作を実行できます。

ユーザーがサイトの仕様を一度学習すれば、他のページでもその知識が通用し、快適なユーザー体験を提供できるのです。

4. コントラスト(Contrast):違いを際立たせることで視線を誘導する

コントラストの原則とは?

「コントラスト」の原則とは、要素ごとに明確な「違い」や「差」をつけることです。

この「違い」というのは、

■色(明度、彩度、色相)
■サイズ(大、小)
■形(丸や四角くなど)
■フォントの太さ(太い文字と細い文字)
■テクスチャ、配置(孤立、密集) など、

様々な視覚的要素を使用することによって生み出すことができます。

コントラストを効果的に使えば、特定の情報を際立たせることができるので、ユーザーの注意を引くことができます。

なぜコントラストが重要?

コントラストがWebデザインにおいて重要なのには以下の理由があります。

視覚的に階層ができる

最も重要な情報やアクションを他の情報よりも際立たせることで、ユーザーは何のためのページなのかを見ただけで理解できます。

コントラストをつけることで情報伝達の効率が大幅に向上するのです。またそのページの目的を果たすことにもつながります。

注目を集められる

特定の要素(例えば、キャッチコピー、期間限定のオファー、行動喚起ボタンなど)にユーザーの注意を引きつけることができるので、クライアントが求める行動を(クリック、登録、購入など)を促しやすくなります。

可読性が向上する

特に、背景色と文字色のコントラストは、テキストの読みやすさ(可読性)に直接影響します。

コントラストが低いと文字が非常に読みにくくなり、見にくい読みにくいテキストはユーザーにストレスを与えます。適切なコントラストをつけることで、情報を読みやすく、利便性を高めるためにも必要不可欠です。

【コントラストの原則】効果的な実践方法

コントラストを効果的にデザインに取り入れるためには、まず「何を一番伝えたいか」「ユーザーに何をしてほしいか」を明確にすることが大切です。その上で、最も重要なメッセージや、ユーザーにクリックしてほしいボタンなどを、他の要素よりも目立つようにデザインしていきます。

【具体的な実践例】

  • 見出しの文字を本文の文字よりも大幅に大きく&太くする
  • 行動喚起ボタンの色を、基調色(ベースカラーやメインカラー)とは異なる、際立つ色(アクセントカラー、補色など)にする
  • 背景画像の上にテキストを配置する場合は、背景画像の明度を調整する、テキストにドロップシャドウをつける、テキストの下に半透明の背景色を敷く

【✕悪い例のイメージ

コントラストが乏しいデザインは、退屈で分かりにくくなりがちです。全ての要素が同じようなサイズ、同じような色、同じような太さでデザインされていると、一体何が重要で、どこを見れば良いのか分からず、ユーザーは情報を読み解く意欲すら失ってしまいます。

また、背景が白いページに非常に薄いグレーの文字を使っていたり、写真の上に直接細い文字を乗せていたりすると、非常に読みにくく、快適なユーザー体験にはつながらないでしょう。

【◎良い例のイメージ

効果的にコントラストを使用しているデザインは、ダイナミックで視覚的魅力があります。

例えば、ウェブサイトのトップページで、力強いキャッチコピーが大きく太い文字で配置され、行動喚起ボタンが鮮やかなアクセントカラーでデザインされていれば、ユーザーの視線は自然とそれらに誘導されます。

また、本文のテキストは背景色に対してコントラストがつけられており可動性が高く、長時間読んでも疲れにくい状態です。

このように、コントラストは情報を整理し、ユーザーの行動を導き、かつ美しいデザインを作るために必要不可欠な強力な手段となります。

まとめ:反復とコントラストを取り入れて魅力的なデザインへ!

この記事では、Webデザインのクオリティを向上させるための、特に重要な基本原則の中から、2つの原則「反復」「コントラスト」について解説いたしました。

引き続き大切な原則について、ブログで解説していきますので、あなたのデザインをワンランク上のものにしていくために是非ご活用ください。

引き続き魅力的なデザインを作成できるように学びを深めていきましょう!