【フリーランスWebデザイナー入門③】契約書は安心のパスポート!絶対入れておきたい項目と作り方

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「契約書って難しそうだし、なくてもいいかな…」と思っているフリーランスの方も多いのではないでしょうか?


相手もいい人そうだし、メールでやりとりできてるから、という理由で作成していないというケースもあります。

ですが、契約書があることで、お互いの立場や責任がハッキリするので、余計なストレスを減らせます。

逆に契約書がないと、後から「そこはやってもらえると思ってたんですけど…」などと、追加作業の依頼が増えたり、納期やお金のことで揉めてしまう可能性もあります。


契約書がないとどうなる?

とあるWebデザイナーさんは、契約書を作らずに知人からの依頼を受けたところ…


納品後に「もうちょっと○○してほしい」と修正を何度も求められ、しかも報酬が支払われたのは納品から3ヶ月後…。
知り合いだから強く言うこともできず、結局ただただ疲弊しまった、ということ。

もしも契約書があれば「修正は2回まで」「納品後14日以内にお支払い」などルールが明確にあるので、断る際にも堂々と言えますし、契約に基づいて請求も可能です。


口約束はあいまいなことも多く人によってとらえ方も違います。人間関係を壊さないように気を使うがために、かえって大変になることが多いのです。


契約書に入れるべき項目(フリーランスの場合)

契約書といっても専門的な法律用語ばかりだと読む気がなくなってしまいますよね。
ですが、基本の枠組みはシンプルです。最低限以下の項目を入れておくと安心でしょう。

契約の名前と当事者情報

「業務委託契約書」と明記して、双方の氏名・住所を入れます。

契約日と契約の目的

「この日から、この目的で仕事をする」ということを文章で残します。

業務内容(作業範囲)

トップページデザイン、下層ページ○枚、レスポンシブ対応の有無など、具体的に記載をします。また、必要な項目は事前にヒアリングしておきましょう。

納品日と納品方法

例:「2025年10月15日までにZIP形式で納品」「メール添付で送付」などを明記します。

報酬額と支払い条件

金額、振込期限、口座情報、着手金の有無なども記載します。

検収と修正ルール

納品後○営業日以内に確認、修正は○回まで、超える場合は追加料金○円などを事前に決めて記載します。連絡がない場合は修正なしでOKとみなすといった記載もあると良いでしょう。

著作権の扱い

納品後に譲渡するのか、ポートフォリオに載せてもOKかなどは事前に確認を行い記載していきましょう。

機密保持

案件情報やデータを第三者に漏らさない約束も同時に行います。

契約解除の条件

支払い遅延や違反時に解除できる条件も記載しておくとトラブルがあった際に対応ができます。

損害賠償の範囲

報酬額の範囲内など、負担を限定的に記載をしておきます。

不可抗力

忘れがちですが、災害や事故など、どうにもできない事情のときの対応についても記載しておきましょう。

再委託の可否

外注OKかどうかについても必要あれば確認の上で記載を行います。

契約期間と協議方法

延長や未定事項が出た場合の決め方についても記載をしておくと協議がスムーズです。

裁判管轄

万が一のとき、どこの裁判所にするかも考えておくと良いでしょう。


テンプレでもOKだがカスタマイズ必須

「こんな細かい内容、自分じゃ作れない…」

という人は、ネットの契約書テンプレートを使うのも良いでしょう。


ですが、そのままの使用だと案件に合わない部分が必ずあります。


たとえばWeb制作にもかかわらず、印刷物の納品条件が書かれていたりすることも…。
自分の仕事内容に合わせてカスタマイズはしましょう。

電子契約が便利!

最近は「クラウドサイン」「ドキュサイン」などの電子契約サービスが主流になっています。


郵送や印鑑が不要で、双方がネットで同意すれば契約が成立します。
履歴も自動保存されるので、紙の紛失リスクもありません。


まとめ:手間を惜しまず契約書を作成しよう!

契約書は相手を疑うためじゃなく、「お互いに安心して働く空気を作る道具」とも言えます。
きちんと作っておけば、余計なストレスが減らすことができ、本来のクリエイティブな仕事に集中できます。


フリーランスとして長く活動していくのであれば、このひと手間を惜しまずに仕事内容に合った契約書を作成してみてくださいね!