【Webデザイン超入門①】【Webデザイン超入門②】では
「近接」
「整列」
「反復」
「コントラスト」
について解説してきました。これらを意識して実践するだけでも、デザインの質は大きく向上するはずです!
引き続き、【Webデザイン超入門③】~【Webデザイン超入門⑤】では、デザインの印象を決定づけるのはもちろん、ユーザー体験を大きく左右する、
「余白」
「配色」
「タイポグラフィ」
という3つの基本用語と、これまでの原則を組み合わせた総まとめについて詳しく解説します。
これらの要素をマスターすることで、あなたのWebサイトはさらに洗練され、プロフェッショナルな仕上がりとなります。また、クライアントの成果にも繋げられるのでフリーランスとしての市場価値もアップできるでしょう。
この記事では「余白」について詳しく解説していきます。
5. 余白(Whitespace/Negative Space):見えないデザインが生みだす効果
余白とは?
Webデザインにおける「余白」(ホワイトスペースまたはネガティブスペース)とは、ページ上の要素と要素の間、文字と文字の間(字間)、行と行の間(行間)、あるいはコンテンツエリアの周囲など、意図的に「何もない空間」をつくることです。余白は単なる「空いたスペース」ではなく、デザインを構成する要素として考えることが重要です。
なぜ余白が重要?
余白がデザインにおいて重要な理由はたくさん!
- 情報が整理できる
要素をページいっぱいに詰め込みすぎると、ごちゃごちゃして読みにくくなります。余白があることで情報をグループ化することができ、それぞれの要素やセクションを区別するのに役立ちます。これにより視覚的な整理整頓を助けるのです。(「近接」の原則とも密接に関連しています) - 可読性・視認性の向上
文字の周りや行間に適切な余白があると、テキストはグッと読みやすくなります。同様に、画像やボタンなどの要素の周囲にも適切な余白があることで、それぞれの要素がはっきりと認識されやすくなります。 - 洗練された印象
十分な余白は、デザインに高級感、落ち着き、そして洗練されたモダンな印象を与えることにもつながります。逆に、余白が少ないデザインは窮屈で安っぽく、素人の印象を与えてしまいます。 - 注目ポイントの強調:
特定の重要な要素(ロゴやキャッチフレーズ、行動喚起ボタンなど)の周りに余白を多く取ることで、その要素を視覚的に目立たせて、ユーザーの注意を引く効果があります(「コントラスト」の原則とも密接に関連します)。
余白の実践方法は?
余白を効果的に使うためには、「スペースがもったいない」という考えを捨てて、意識的に余白を取るようにすることが大切です。具体的には、以下のような箇所で余白を調整するのが良いでしょう。
- ウェブサイトの各セクション間
例:ヒーローエリアとサービス紹介セクションの間には十分な余白を設ける - 文章の行間(CSSでいう
line-height
)
文字サイズの1.5倍から2倍程度に設定することで、テキストの読みやすさを確保する。 - ボタン内のテキストと枠線の間
内側の余白を確保し窮屈な印象を避ける。 - グリッドシステムを利用する場合
カラム間やアイテム間の余白を一貫して設定する。
【✕悪い例】
余白がたりないデザインは、ユーザーに圧迫感と混乱を与えてしまいます。
ページいっぱいにテキストや画像が隙間なく詰め込まれていて、何から情報を読み取ればいいか分からず、見ているだけで息苦しさを感じるようなデザインだと、重要な情報が埋もれてしまい、伝えたいメッセージが伝わりにくくなります。
【◎良い例】
適切に余白を設けたデザインは、全体的に見やすく、情報が整理されていることで頭に入ってきやすい印象を与えます。
各コンテンツブロックが適切な量の余白で区切られ、文章も行間が詰まりすぎず空きすぎずで、快適に読むことができます。重要な要素は周囲の余白があることによって際立ち、ユーザーは自然と重要な要素に目を向けるでしょう。
まとめ:余白はデザインの大切な要素
余白があることでデザインが上手に整理できたり、視線誘導に繋がりユーザーにとって見やすいデザインになります。
ユーザーに圧迫感や窮屈感を与えてしまうデザインではなく、ユーザー目線で見やすく目的を達成できるデザインにすることでページ自体の成果にもつながります。
あなたのデザインにも適切な余白があるか、今一度確認してみてくださいね!